何処かのお堂。
ご本尊様は見えないが、如法衣をつけた人が大半、中には改良衣の人もちらほら。
しかもお坊様はザッと10人以上はいる。
中には知り合いのお坊さんや尼さんもいる。
どうやら宿坊に友人数人と泊まり、朝勤行に参拝させて頂いているような雰囲気。
私は部屋から出てくる時に折五条か、輪袈裟か迷ったけど輪袈裟をしてきたことを悔やんでいる。
思った通り、お世話になっている尼さんに声をかけられ、輪袈裟の件を指摘される。
気まずそうに『ちょっとだから良いかなぁと思って。』と言い訳して着座。
大きな太鼓で入堂が始まる。
中央の導師席は開いている。
しばらくしても導師が入ってこない。
辺りを見回す僧侶たち。
『何かあった?』
で、転々に出ていく僧侶を見ているが、私も同席の友人たちに、残るよう伝え別の古いガラスの部屋に入る。
その部屋の中には土盛りの釜戸のような形をした土盛り護摩壇が据え付けられている。
奥に一人細身の見たことの無い若い僧侶がいて、別の横穴式釜戸に薪をくべながら毘沙門天王様にお仕えする、ちょっと愚痴っぽいお話をつぶやいている。
私は自然に土盛りの護摩壇の前の導師席に座り、毘沙門天王様との馴初めっていうか、毘沙門天王様をまるでいとおしい相手のように、温かく話し出す。
『仕えていても実感を得にくい者もいる、でも毘沙門天王様は常に共にある』みたいな話で説得してるみたいな雰囲気。
ここは昔の信貴山?
『さぁ、考えていても仕方ない、○○様もそろそろおみえの頃だろう』と、その席を左に寄せながら、その若いヒョロリとした僧侶に声をかけ、先程のお堂に戻ろうとガラス扉に手をかけたところで、おしまい。
○○様は、憶えて起きられなかった。
たぶん昔の信貴山で、土で出来た護摩壇だった位に昔の風景かな?と思いますが、懐かしむとかより、勝手知ったるホームって感じでしたから、私のとこでお世話してくださる護法さんだかの記憶を見せてもらったような感じです。
あーおもしろかった!