何処にでもいそうな、ちょっと体格のよい茶トラ猫が銀色に光る階段を降りてくる。
何箇所か弧を書いている緩やかな階段。
左耳が折れて細い木の棒を器用に耳で持って降りてきている。
【猫って耳で物もてるんだ〜】と思ったら私の前に来た。
こっちを見ている。
可愛らしい猫かと聞かれると、眼が印象的で凛々しい。
ちょっと強そうな普通の家猫で、毛並はキレイ。
その細い木の棒を『器用に持ってるねぇ』と思った瞬間に【散杖持ってきてくれたんだ!】とひらめき、そこで、おしまい。
猫が茶トラだったから思うのか、寅だとビビって逃げ出すから茶トラ猫を御遣いにして、毘沙門天王様からの贈り物だったら良いなぁ。なんて思う夢のある夢でした。