古い西部劇に出てくるような雰囲気の酒場のような喫茶店に数人で立ち寄った。
私のテーブルには四人でいる。
飲み物をマスターが運んできてそれぞれに配りながら挨拶をされる。
これからマスターがショーをやるという。
マスターは小柄で細身の老齢の男性。
鉄棒の大車輪でドリンクを入れた大瓶をミックスする大技を、カウンター横に付けられた装置で行うと言う。
ヒヤヒヤしながら見ていると勢いがノッて来たところで天井に激突し落下する。
あーっと駆け寄ろうとすると、ムクっと起き上がりみんなに会釈をし奥に下がっていく。
大丈夫か心配していると後姿のズボンが濡れてゆく。
『あーあまり大丈夫そうではないな』と思っていると、同席の二人が別のショーに出ると言う。
様子を見ていると歌いながら走り回って二人が激突し倒れる。
介抱して車に乗せると、もうひとりの同席者も、そのあとのショーに出て危険な技を披露するらしい。
これ以上続くのは困るし心配だと伝えると、予定していたショーの内容を危なくないように割愛すると言う。
それでも心配だと伝えると急病を装ってショーの前に倒れ込む。
それで私を安心させようとしたが声にハリがない。
本当に具合悪く見える。
手をつなぎ必死に声をかける。
『わかったからもう心配しないで』と言われると、マスターが飲み物を運んできた処に戻っていた。
『あー直近未来視だったんだ、全部とめられるかな』と思ったところで、おしまい。
頼まれもしないのに善かれと思って手を出す例外を作るべきか否か、この所自分に迷いがあったことを見透かされたような夢。
観えても視えてもそのまま伝えれば、ただの変人に自分がなるだけ。
視えるなんてのは邪魔にしかならない時もある。
もちろん役立つときもある。
役立つ時は受け取り手が受け取る準備が出来ている時で、かつ依存しないならだ。
とても難しいことだね。
だから頼まれもしない事に手を出すのはダメだといわれるんだな。