浅水瀬橋を渡って、裁きを受けて、言い渡された宣告は、、、
❮❮黑闇地獄❯❯
宣告と同時に暗転し、辺りは暗闇と化す。
しかも自分の拍動が聴こえて来そうな程の、完全な静寂。
全ての世界から切り取られてしまったような、静寂の暗闇が広がる。
直ぐそこが壁なのか、どこまでも続く漆黒の闇が広がるのか、何もわからない。
急に何もかもが暗闇への飲み込まれたのだ。
何も見えない。
眼を開けても、瞑っても同じ暗闇が続くだけ、、、
心が急に不安に突き落とされる。
何も聴こえない。
あまりの静寂に、自分の体内を駆け巡る血液の音が聴こえて来そうな静寂。
時折するキーンとした耳鳴り。
何百、何千も繰り返す。
少しでも弱く唱えるなら、血液の廻る音と耳鳴りに支配される。
次第に頭の中をミシ、ミシと何かが食い漁るような音が聴こえて、頭痛がしてくる。
左の耳から後頭部にかけて、 ミシミシと食い漁られる音は続く。
あまりの恐怖と頭痛に苛まれ、それでもなお、大きな声で真言を唱え続ける。
唱え始めて半日程経った辺りから、男性の声が頭の中で響く。
『みょ、、、しん、、、』
?
『みょ、、、しんご、、、』
?
『こ、、みょ、、しんご、、、』
???
まだまだ続く黑闇地獄。