私は30年近く前に西洋系のアイテムなどを扱う、マジカルショップで働いていた事がある。
もちろん最初は自分の意思ではなく、当時の師匠(真言宗の別派の僧侶)の友人の店で、『手伝いに行け』と言われ修行の延長線上で行かされていた。
その時に扱っていた品物の中には、海外製のなかなか黒い物も多かった。
店番してると、階段を大きな足音を立てて走って来て、扉を壊さんがばかりに開けて『呪える道具ください』と言う人がいた。
相談に度々来ては、『呪わずにはいられない、呪う道具ください』と言った人もいた。
もちろんこの他にも、そういう人はいたが、この二人は私の中でも思い出深い。
私も未熟だったから、素直に陳列されている場所を教えたら、購入して帰られた。
先の方は振られた女性を呪いたいと言っていた。
後方の方は中学の女教員で、ターゲットは女生徒だと言っていた。
その子は悪魔の子なんですって。
生徒と歳の差は倍以上だろうと思うが、呪うと言う手段以外を考えられないのは、適性を見直した方が良いのではないかと思うが、本人のプライドはそれを許さない。
私には他人の子供を呪いたいと、お金を出して買い物している貴女の方が悪魔っていうか、悪魔より怖い存在に見えました。
だってその時、私はその呪われる中学生と5歳位しか離れていない若者だったんですもの。
あーあと、こんな人もいたね。
お客様『確実に殺せる道具ください。』
私【刃物や縄や薬は売ってません】
お客様『捕まりたくないので呪いたいんです』
私【確実にヤるならアナタの呪いじゃダメですね、だって捕まりたくないとか常識を考えてるようじゃ、呪えませんねぇ、確実にヤるなら直接ヤるしか無いでしょうね】
って言ってた。
正当性が欠けていれば警察より怖い罰があるのよ?次の世は警察より怖いとこに捕まるのにね。しかも大概正当性は欠如している(笑)
世知辛い世の中だから、呪いたいと思う気持ちもある人もいるだろうけど、呪うより簡単な方法があるのに。
嫌なことがあってもね、、、
忘却の技を取得するのが一番。
二番は許容の技を取得する。
三番は別の楽しみに打ち込む。
それでもダメなら環境をそっくり変えちゃう事だね。
昔私は嫌なことはそうして受け入れて流してきた。
今はそういう強い感情は持てなくなった。ババァになったんだね。
強い感情を持たないなんえ簡単には行かない、と思っているから難しいだけで、意外と簡単なものですよ。
甘いものでも食べて好きな佛様とニラメッコする。
大概は佛様がサクッとテイクアウトしてくださる。
忘却の技は長寿時代を平和に暮らすご褒美に、ご神佛様からのプレゼントなのですよ。