小川が流れている。
二人、人間がいる。
一人はクルンとした髪の毛の男の子。
5歳とか7歳とか位な雰囲気。
年の頃から考えると天然の癖毛だろう。
日本人には少ないクルンとした癖毛。
顔立ちはどちらかと言うとヨーロッパ系と日本系のハイブリッドな雰囲気の子供に見える。
もう一人は15歳とか17歳とか位な男の子。
こちらは日本人とか中国人とかはっきり、モンゴロイド系な顔立ち。
この二人は小川で顔を洗っている。
煤けたような身形。
埃の立つ中から小川へ気持ちを切り替えるつもりで、たどり着いたように見える。
怪我をしている様子はない。
この灰色の街は水の中でないことだけはハッキリした。
人間の愚かな強欲から多くの自然を巻き込んで、全部をぶち壊したように見える。
まったく緑が見えない。
小川で顔を洗うという事は、ライフラインは正常ではないと言うこと。
これは、多分自然災害ではない。
何故なら、揺れて壊れたのなら、散乱している『物』が見えても良いはず。
津波なら大きくうねる水が見えるはず。
色がほとんど見えない灰色の街。