この話は医療者や介護者の中では有名な話らしい。
一般的に言われる❮死神❯とか❮路先案内人❯は黒いマントを羽織った、大きなカマを持った骸骨さんが来るのは、海外の話であって、日本の担当は❮名探偵コナン❯に似ている男の子らしい。
確かに毎週毎週殺人現場に立ち会い続けるコナンは死神かもしれない。
でも、漫画やアニメの中の死神加減からコナン説が出ている訳ではないと思う。
ここからは実体験のお話。
#1
まだ病院でも働き夜勤していた頃の話。
20年くらい前の昔話です。
しかも、退職する直前だったから、その後は確認していない話。
患『入口に立っている男を何とかしてください』
私〖あれ、見たこと無い人、新しく入院した人かな?〗
患『毎日いるのよ』
私〖毎日いるなら大丈夫ですよ〗
患『そうね』
私〖早く寝ましょう〗
そうして振り向くと、その人はいませんでしたが、コナンって言うより工藤新一でしたね。
#2
老人施設でチョロチョロする孫
老『さっき来てた子供は誰のお孫さん?』
私〖子供は来てませんよ?〗
老『小学生くらいの男の子来てたでしょ?』
私〖私は会いませんでした。隣の部屋のお客様かしらね〗
その方は転居されて間も無く亡くなったようですが、高齢ですから天寿まっとうだったのでしょう。
#3
入口に立つ男の子
老『さっきずっと入口にたっていた男の子はあなたのお子さん?』
私〖うちの子供は高校生ですよ、今日学校だと思います〗
老『じゃ○○さんの子供?』
私〖子供は見てないなぁ、どこの子供ですかね〗
老『入学式みたいな格好してたわよ』
私〖小学校の入学?〗
老『そうよ』
その方は数日後調子を崩され病院に入院となり、天寿をまっとうされたそうです。
#2 #3 みたいな話は定期的に、しかも続く時は連続して毎日のように聞く話です。
確かに認知症のある方々ですから、勘違いだったとしても仕方ないかもしれませんが、私はこの話はキライじゃありません。
慎ましやかで上品な、怖がらせないようにと配慮された姿で登場する❮死神❯。
いかにも日本らしい死神で優しさを感じます。
死神と言うより路先案内人ですね。
その話をまわりにすると、ナースあるあるだと教えて頂け、ネット検索すると日本各地でも言われてる普通の話らしいので、ホッコリしました。
日本担当の路先案内人はコナン君に似てる礼儀正しい、男の子なのだとしたら、ちょっと嬉しいです。
やっぱ怖いカマとか持ってる骸骨より良いよね。
明け方からこんな事ばかり考えていて、ボーっとしてますが、仕事せねば。